(株)瀬川商店

  瀬川 清右衛門
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複 式 簿 記

  複式簿記は現在のイタリアで発生したといわれるが、時期についてはローマ帝国時代とする説と13世紀末から14世紀にかけてとする説がある。14世紀前半の北イタリア地域(ジェノヴァ・ベネチア・フィレンツェなど)から、商業ネットワークにより広がっていったと考えられている。
 
 イタリアの商人出身の数学者で「会計学の父」といわれるルカ・パチョーリ(1445年ごろ-1517年)によって1494年に「スムマ」(算術・幾何・比及び比例全書)と呼ばれる本が著された。その中で「簿記論」(複式簿記)にも言及し、また、賭博を例にとった問題を紹介したが、これは確率を数学的に取り上げた最初の文献であると言われている(データマイニングの元祖?)。
 1475年にはフランシスコ会の修道士になり、その後、ローマ大学、ナポリ大学、ボローニャ大学などで教鞭をとった。

 織田信長は、近江国安土・金森などで、楽市楽座を実施しましたが、キリスト教宣教師を優遇し、1569年ルイス・フロイスの在京を許し、79年オルガンティーノに安土教会堂の建設を許しました。
 ルイス・フロイスはザビエルと同じイエズス会の修道士でしたが、簿記学にも通じていた可能性はあります。
 もしかしたら、近江商人に伝わっていたのかも。石田三成も、近江出身で計数に明るかったといわれています。

 「近州中井家帳合の法」を著された小倉 栄一郎博士は、初代中井源左衛門(1716~1805〉)の簿記法が、損益計算書系統の勘定と貸借対照表系統の勘定が大福帳の総勘定に取引複記され、複式簿記であったといわれています。本支店会計など、かなり複雑なものです。
 経済的合理精神が生み出したもので、西洋の形式でもないように思います。

 優れているのは、「資本」の意識だと思います。小倉博士は、資本計算的成果計算と貸借対照表と説明されています。自己資本と他人資本。利息を払いながら投下した資本がどこまで増えたか。
 世代間継承をしながらの自己資本増殖。先祖から受け継いだもの、自分一代の正味身代、隠居資金と譲るべき資本。合理性の表れでしょう。
 ご先祖様、相続継承発展すべき資本。何か暖簾と仏壇と渾然一体という感覚でしょうか。

 乗合商い。組合商いという、合資企業体も多かった。資本の増殖を重視していたものと思われます。

 貸借対照表(B/S)重視が、堅実経営の元というのは、分かっていたものと思います。