「経営理念」とは、英語では「ミッション」と呼ばれるものに相当し、経営トップの交代や環境変化があっても簡単に変更されることのない企業の長期的・普遍的な価値観や存在理由を体現するものです。
「経営理念」によって、企業は長期的な目標を明確にでき、社員は働く目的を共有できるようになるのです。社是社訓といえます。
一方、「ビジョン」は望ましい組織の将来像を具体的に示すもので、現在のような変化の激しい時代では中期的なものになります。
「経営戦略」は、経営理念であるミッションとビジョンに基づいて、いかに企業をうまく成功に導くか、 そのためにいかに競争優位を確立するかという考え方を明らかにしたものです。
経営戦略を軽視すると、経営資源を消耗して、努力がなかなか成果につながりません。たとえば自社の得意領域でもないのに、単に市場が成長分野だからと、未知の新規事業に手を出して撤退を余儀なくされてしまう企業もあります。これは戦い方(戦略や戦術など)の定石を知らないからだ、といえます。
経営理念、
ドメイン(事業領域)、
KFS(主要成功要因)、
ビジネスモデル(KFSをしくみとして考えたもの。「もうけのしくみ」)、
コアコンピタンス(競合他社に真似できない核となる能力)、
戦略の3C(顧客・競合・自社)と3S(選択・差別化・集中)、
SWOT分析(社外の「機会」と「脅威」、自社内の「強み」と「弱み」で分析)、
PMマトリックス(多角化分析、P(Product)は製品、M(Market)は市場。
既存と新規に分けて分析)、
など、
戦略の定石を理解することでビジネスの成功率が高まります。
中期3ヵ年で中期経営戦略(全社戦略と事業戦略)を策定し、単年度の年度実行計画にブレークダウンします。中期経営戦略は、経営理念、基本戦略、機能別戦略、計数計画、重点施策で構成されています。年度実行計画では中期の事業戦略に基づいて、具体的に来期の売上・利益計画、重点施策、実行計画を立案します。
経営理念が文章化されていなくても立派な経営者はたくさんいます。それは、理念がしっかりされているからだと思います。理念といっても信条、人生観、職業観から出てくるものです。そこの修養がなく、書き上げたものは絵にかいたモチとなります。閉鎖となった会社に掲げられた社是・社訓、経営理念もあります。
二代目経営者がコンサルタント会社のセミナーで書き上げた高額の経営理念。経営理念そのものに従業員を率いていく力はありません。初代創業オーナーの社是社訓の方が、力があるかもしれません。要は、決意・肝です。